方針イメージ

治療方針

開業以来50年近く漢方専門に治療を行ってきた診療所です。
数々の難病を漢方薬を用いて治療してきました。
漢方は約二千年前に中国で生まれた医学を、日本独自に進化発展させてきた医学です。
現代医学的治療で難渋しているような場合にも良く効果を発揮します。
また新薬の副作用が心配な場合など、漢方薬は正しい診断のもとに使えば副作用の心配はほとんどありません。
慢性疾患、体質改善などの目的で長期服用することも可能です。
当院には数多くの漢方医を目指す医師が研修におとずれ、現在全国で活躍しています。
院長に直に指導を受けた漢方医が同門会を作り更なる研鑽を積んでいますが、現在その数は60余人にのぼります。

漢方の診療

漢方では患者さんに適応した処方を決める為に「証」を判定します。
「証」の判定の為に四診という四種類の診察を行います。
四診には望診、聞診、問診、切診の四種類があります。

1,望診
視覚による診察法を望診といい、四診のはじめです。望診には、骨格、筋肉、栄養状態、顔色などの観察と、舌診があります。
(1)体格により虚実(体力の強弱)を判定する。
(2)顔色、赤みの有無、紅潮のしかた、きたないなど。
(3)舌診、舌苔の有無、色など。

2,聞診
聴覚、嗅覚による診察法といいます。
温清、咳嗽、喘鳴、呼吸音、吃逆、口臭、体臭、排泄物、分泌物、(腹診の際に)胃内停水、腹中雷鳴などを判断します。

3,問診
患者さんの訴え、既往歴、家族歴、遺伝関係などの情報を聞き出します。現代医学の問診に近いものですが、証の決定に必要なポイントを聞いていきます。

4,切診
(1)脈診
脈の状態により、陰陽、寒熱、虚実を判定します。

(2)腹診
日本漢方独特の診察法で、陰陽、虚実を判定して、証を決定します。
四診の中でも最も重視される診察です。
腹診では、皮膚の湿潤、乾燥、腹壁の厚薄、腹部動悸などを見ると同時に、漢方独特の各種腹証を確認していきます。